ZEH(Net Zero Energy House)とは

 

地球環境に優しい暮らしの実現に向けて、「住宅の省エネルギー化」が最重要課題のひとつになっています。2020年に求められている省エネルギー基準よりも、さらに厳しいものが「ZEH基準」です。ZEHとは、高い「断熱」性能をベースに、高効率機器やHEMSによる「省エネ」、太陽光発電などによる「創エネ」を組み合わせることで、住まいの年間一次エネルギー消費量が正味おおむねゼロになる住まい。
普及促進を目的としたZEH支援事業による補助金も用意されています※。また、狭小地など太陽光発電パネルを搭載しにくいといったケースにも配慮した「Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)」基準が新たに設けられており、今後ますます住宅の省エネルギー化が進むことが期待されています。

ZEHを満たすには、「断熱性能」「省エネ性能」「創エネ」の3つの要素が必要で、それぞれにクリアすべき基準が設定されています。

断熱性能
断熱性能とは、室内外に熱を伝えにくくする性能のことです。断熱性能に優れた住宅は、夏の熱い外気を室内に伝えず、また冬の室内の温かさを外に逃さないので、冷暖房費を削減しながら年中快適に過ごせるのです。
断熱性能は「UA値(外皮平均熱貫流率)」という指標で表されます。ZEHの基準では、このUA値を0.4〜0.6[W/㎡K]以下という比較的低い数値でクリアすることが求められています。
省エネ性能
ZEHでは、住宅に省エネ効果の高い設備を導入することによって、一次エネルギーの消費量を従来よりも20%以上削減することが求められています。
特に、エネルギー消費の大きい「空調」「照明」「給湯」「換気」の4項目においては、ZEH基準を満たした機器を使用する必要があります。
創エネ
創エネとは、エネルギーをつくり出すことです。ZEH住宅では、太陽光発電をメインとして家庭用燃料電池や蓄電池なども組み合わせて導入します。これにより、日常的なエネルギー消費だけでなく災害時のエネルギー補充にも役立てられるのです。

ZEHの基準は微細に分かれており、条件をクリアするためには、住宅性能アップや太陽光パネル搭載など、初期投資が必要です。

その費用を在来工法と比べると、太陽光パネルの費用を含め300万円~400万円程度アップします

2019年は1戸当たり70万円のZEH補助金設定になっていますが、トータルで費用対効果を考えてプランニングしていく必要があります。